大好きな冬が終わる。 やがてくる春。 夏は嫌い・・・。 でも懐かしい人たちにまた会えるから・・・好き。 秋はイヤ。 そして冬がやってくる・・・。 本当に・・・ 本当に・・・くるの? 「ネスツは崩壊した。 そして、新たな物語がこの一通の招待状より始まるのだ・・・。 しかし、そこに白の乙女の姿はない。 純粋なる少女の 無邪気な笑みはないのだ。 ネスツ研究員――タイプ4X」 男が振り向いた。 「パパ!」 少女の満面の笑みは、 そう、この男のものになっていた。 小さなふくらみ 穢れを知らぬ少女に穿たれた金のピアス。 その時、少女は泣くことをしなかった。 体に刻まれた消えぬ 愛のしるし 傷跡ども 少女に自由はいらぬ 自由は“私”によって生まれる。 例え醜く成り果てようとも 少女の自由は“私”とともにある。 男の腕に、少女の美しき銀髪が抱かれる。 変わり果てたる少女。 ぱさり―― 銀髪が無機質な世界を染め上げる。 少女の頭にふれる男の手は 刹那のうちに銀世界より離れていく・・・。 少女の全てを我が物に・・・。 |
大好きな冬が終わる。 やがてくる春。
夏は嫌い・・・。 でも懐かしい人たちにまた会えるから・・・好き。 秋はイヤ。 そして冬がやってくる・・・。 本当に・・・ 本当に・・・くるの? 「ネスツは崩壊した。 そして、新たな物語がこの一通の招待状より始まるのだ・・・。 しかし、そこに白の乙女の姿はない。 純粋なる少女の 無邪気な笑みはないのだ。 ネスツ研究員――タイプ4X」 男が振り向いた。 「パパ!」 少女の満面の笑みは、 そう、この男のものになっていた。 小さなふくらみ 穢れを知らぬ少女に穿たれた金のピアス。 その時、少女は泣くことをしなかった。 体に刻まれた消えぬ 愛のしるし 傷跡ども 少女に自由はいらぬ 自由は“私”によって生まれる。 例え醜く成り果てようとも 少女の自由は“私”とともにある。 男の腕に、少女の美しき銀髪が抱かれる。 変わり果てたる少女。 ぱさり―― 銀髪が無機質な世界を染め上げる。 少女の頭にふれる男の手は 刹那のうちに銀世界より離れていく・・・。 少女の全てを我が物に・・・。 |